銀河バンク


桜が咲く時期を迎えます
平成28年3月4日

日本は、敗戦による心の傷が癒えるのに半世紀かかったとの見方もできます。
バブル崩壊による心の傷も、大災害が重なり、まだ、癒えていないようで、不況感から抜け出せません。そのため、多額の金融資産の活用には今も消極的です。

そんな中でのマイナス金利政策は、異例であることから世論は二分されています。

 ■「非とする」方は
・静かに暮らしたい人には、理由が分からない
・預金が目減りするインフレ懸念
・年金不安を煽る
・騰貴目的買いによる不動産の過剰在庫・バブルの再来
・借り入れをしての事業者は限定的
■「是とする」方は
・長引くデフレ解消の為には、大胆な政策が必要
・お金を市場で回さければ、縮小経済が続き、少子化も加速する
・新規事業者支援は、将来のための必須条件の一つ
・デフレにより借り入れ金が実質増
・銀行の担保融資が担保割れする(バブル崩壊後、多額の不良債権を生んだ)

世界情勢も国内経済も不安定の中での財政政策には限界があり、舵取りは難しいようです。

しかし、金融緩和政策は、土地の騰貴に関係なく不動産取引活性化に繋がります。
中でも、建売事業は、私たちの試算で事業規模の4割程がGDPに反映します。
(土地の騰貴は、GDPに加えられません)
“バブル崩壊について”、その後の“東京都心部の不動産市場、変化について”は、このコラムで幾度となく伝えてきましたが、ここでは、別の角度から都心最前線の取引の実態をお伝えします。

◎土地を売却される方の動機等
■バブル時(再開発が主流)・・・当社スタッフの聞き取り体験
・想像しないほど高い値で買いに来たから売った
・資金無しでビルのオーナーになれたため、等価交換等で応分売却した
・買い経費+売り経費が12%以上でも土地転がしで利益が得られた
(国土法や税制で厳しい規制があり、借り入れは高金利)
・投資物件の利回りは無視し、キャピタルゲインを優先した
この頃は、取引事例法による価格+値上がり予測で取引価格が決められました
■現在(収用、開発地域を除く)・・・当社最近取得100件の実績を参考
・6~7割は相続絡み案件
(内、8割くらいは既に相続が発生、2割程は事前対応)
・1割くらいは、底地・借地の和解成立による売却
・それ以外は、買い替えや換金
・予測した価格で売れない場合は、売り止めて活用を考える
今は、収益還元法を基本にして取引価格が決まります

◎アパートの取得希望でお問い合わせがあった方の傾向
・「慎重に、もう少し様子を見る。」としていた方が、
「利回りが下がっていくから、乗り遅れないようにしたい。」に変化
・「個人所有を法人へ変更して、複数所有したい。」
・「金融機関から勧められている。」
・「以前失敗しているが、銀行へ対応打診したい」
依然、自分年金の方が最も多く、私たちへの2月の反響は、昨年の3倍以上になりました。

◎東京都心部の地価動向
・2年以上安定上昇(年2~5%)が続いています。
・売り地情報は益々少なくなってきました。
・取得にあたって指値交渉をすると、他の人に直ぐ買われてしまいます。

◎アパート入居者需要
・都心では、7万円以下の物件が不足しています。
・都心付近では、6万円以下の物件が不足しています
・郊外では、若年向ワンルームは、余り気味の地域が多くなっています
(寮やペット可、外国人向けの需要は増加傾向)
・私達が今提供しているアパートは、2月末で、ほぼ満室となりました。(利回 5~6%)
・取得後10年~15年経過した物件は、小規模改装か買い替えも選択肢です。
(買い替えでは、キャピタルゲインが見込めると思います)  

2月20日の総務省発表で東京都の人口は2.7%増ですが、都心部は更に増えています。
その多くは、地方で生まれ育った方々です。
「人はいつまでもふるさとを身につけている」 ラ・フォンテーヌ
私達の周りには、そんな方が大勢おられます。
木造在来工法住宅は、日本の文化・経済の大黒柱です。
地方の林業活性化が求められます。
私たちは、国産木材による災害に強い新しい都市型住宅に挑戦しています。


不動産への長期ローン金利2%で、国内への積極融資?
平成28年2月2日

世界の株価が大きく動き、落ち着かない年明けとなりました。
一国ではどうにもならない時代とはいえ、デフレマインド・経済停滞への影響が心配です。
私たちは、「東京都心部地価の動向」「地元の不動産取引の現状」「土地バブル崩壊からの目覚め具合」最前線情報をお伝えしていきたいと思います。

このコラムでは、土地バブルの影響について、平成26年9月3日付平成27年10月4日付でも取り上げました。
ここでは、平成22年1月29日付のコラムに最前線情報を加えてみます。
以下は、
平成25年1月1日~平成27年12月31日の3年間で、私たちのグループが取得した土地の内、中野区の実取引の集計と、それを基にした全国の推定です。
※土地の取引においては、瑕疵担保責任の有無や更地渡しか原状取引か等で、
取引額に差があるため、価格が適正であるかどうかは分かりません。
※中野区実績以外の価格は、私たちのグループが推定したもので根拠はありません。

中野区の総面積 = 15.59km2   課税対象面積 = 1,037.16ha(313.74万坪)
私たちのグループで取得した土地の内
  中野区の実績29案件の合計 = 4,020.64m2 内231.49m2は道路として無償提供。
有効宅地面積 = 3,789.15m2(1,146.2坪)
取  得  額 = 21億円余・・・平均坪単価 = 183.2万円(素地)
主に住居系のため、商業系を含む平均坪単価は250万円(又はそれ以上) 
課税対象地
を、坪単価250万円/坪で計算すると、土地資産は約7.84兆円です。
東京23区の総面積 = 622.99km2・・・中野区のほぼ40倍
中野区以外の区は、平均坪単価が、中野区の3倍以上の区と、
1/2割程度の区がありますが、中野区と同等の基準で計算すると
  民有土地資産・・・313.3兆円
この地域のバブル期最高値は、現在の2.5倍ほどの所が多かったようですから、
  784兆円くらいになっていたことになります。
それが2~3年で、一時的に1/4に下落しました。
  バブル崩壊直後は、23区だけで600兆円くらい変化していたことになります。
実際には、もっと大きかったという話を、今でもよく聞きます。
日本の総面積 = 377,900km2・・・東京23区の約600倍
過疎化が進んでいる地域があることや、活用割合等を考慮しても
  民有土地資産は、5,000兆円以上になるのではないでしょうか。

不動産は、継続的な資源である土地と、償却資産である建物等に大別されますが、
土地は、活用(安全・環境を含む)して資源としての価値を生みます。
23区の可住宅地(622.99km2)から、年2%の果実が得られれば6兆円になります。
全国の土地資源が1%の利回りで活用されたら、50兆円以上の果実を生みます。
残念ながら、安全や環境への対価は計算できません。
一方、日本の個人金融資産は、1,700兆円といわれます。
今、日本の金融機関は、大口貸出である住宅ローンの長期金利を1%前後と想定していますが、厳しい競争を強いられています。
利用される方にとっては、長期固定金利の選択ができるため取得のチャンスと言えますが、融資する側にとっては、安全な貸付けとはいえ、「2%程度」なければ、リスクはあっても海外投資に目が行ってしまうのではないでしょうか。(内需が伸びない原因の一つ?)
しかし、海外の地下資源開発に陰りが見えてきたようですし、日本でも、2月16日には、マイナス金利政策が実施されます。
初めての方国内投資がどれ程増えるかが重要になっています。
私たちは、
富裕層のアパート経営者は、「個人所有から法人に変えて複数所有されている」ことや、
一般サラリーマンの方が、早いうちから「年金に換わる老後の安定収入のため」に所有されている等の現状をお伝えしていきます。

東京都心部の投資物件・地価は、5年後のオリンピック・パラリンピックの注目もあり、外国人からの需要が増え、2年程前から年2~5%程度の安定上昇を続けています。
私たちが提供している都心低層アパートの入居率は、今年も好調です。
私たちは、“安心と調和”を忘れることはありません。


新国立競技場に、お国自慢の木材が集まる?
平成27年12月29日

神宮の杜と新宿御苑に囲まれた新国立競技場が、日本だけでなく世界からも注目されることになりました。8月2日付当コラムで見た夢が叶いました。
来日観光客が大幅に増えていますから、これを機に、多くの観光地日本の木材の素晴らしさが改めて注目されると思います。
同時に、日本が“木の文化”“木材資源大国”として再評価されるでしょう。

新国立競技場に、お伊勢さんの神宮杉や東照宮の日光杉等多くの観光地の木材が使われたら、木を通じてその観光地も再評価されるでしょうし、地方活性化への新しい道も期待できます。
私の故郷である兵庫県但馬は、先日、「但馬牛」にGI (地理的表示登録)マークをいただき、養父市は、昨年、「国家戦略特区」の指定を頂きましたが、市の84%が森林です。
CLT(直行集成材)やLVL(単板積層材)が進化していることから、千載一遇の林業再生のチャンスです。工期という高いハードルがありますが、お役に立ちたいと思います。
※CLT=Cross Laminated Timber   LVL=Laminated Veneer Lumber

しかし、林業就労者の不足が心配です。
人が集まるためには、スポーツ界や芸能界のように、成功者への華が求められます。
若い世代は、3K労働が嫌いといわれますが、林業にも華があり、高所得のチャンスがあれば集まって来られます。
多くの女性が結婚の相手の目標とされる、男らしいという意味をこめて“華の林業”という言葉を提案します。
機械化が進めば、地域の高齢者の生き方を変えることも出来ます。
日本の林業復活が、地方再生だけでなく、世界最大の難題とされている地球温暖化問題解決のための大きな一歩となることも期待します。

私たちは、国産木材が、東京でより多く使用されるためのお手伝いを続けてまいります。
私たちは、若い方々の心が豊かになるような“木の城”の提供を続けてまいります。
私たちは、“老後の安定収入設計”として、都心での木造アパート経営を提案して参ります。
私たちは、“安全・安心”“調和”を忘れることはありません。

皆様が良いお年を迎えられることを、スタッフ一同心よりお祈り申し上げます。