世界のあちこちで多発している災害が“想定外”と伝えられている中、日本の台風10号は、想定外の考え方を教えてくれたようです。
東京都心は、東日本大震災の時も今回も被害は限定的でしたが、2020年とそれ以降を心配される方は少なくありません。
しかし、東京は、70年前の焼け野原から、多くのリーダーの方々と共に、“規則正しい街造り”と“安心への投資”を休むことなく進めています。
埋設管耐震化、電線地中化や豪雨対策、帰宅困難者対策等急ピッチです。
緊急時のためにも広い公園が点在し、どこに行っても綺麗な公衆トイレが使えます。
近くにクリニックがあり、救急車は7分で来て、急がなければ病院は選べます。
少し歩けばタクシーが拾え、15分程歩けばどこかの駅に着きます。
おいしい空気と水はどこにいても無償で得られ、安くて安心できる食べ物がすぐ近くから無くなることはありません。
恵まれない方への対策はまだ満足できるとは言えませんが、いろいろな生き方を認め合いながら、「おごるな」、「争うな」、「横暴を許さない」が浸透している江戸の街では今、暴走族、ホームレスを見かけることも殆んどありません。
「世界一安心の街」へと進化を続けている東京都心は、2020年をきっかけに、益々世界から注目されるのではないでしょうか。
少子化が進む中、平成27年4月〜28年3月 一日平均乗降客数(新宿区新聞より)は、
新宿駅365.1万人、渋谷駅323.3万人、池袋駅262.4万人で、今も増え続けています。
一極集中が進んでいるだけでなく、訪日客も益々増えています。
しかし、商業地の宿泊ホテルは、造れば埋まる状況ですが、賃貸用ワンルームマンションの新築は、住居系用地不足等で、供給はここ10年程頭打ちが続いています。
若い方向けの低賃料アパート不足が伝えられるのは、時間の問題です。
都心には、江戸時代から存在するところを含め、再開発の予定は有ってもどれほど時間がかかるかわからない、狭い路地にある老朽化した危険な建物が多くあります。
私たちは、路地に面した小さな土地に、災害に強く原状回復コストの少ない準耐火構造木造建物を新築し、道を広く使える等の安全な街造りのお手伝いをしています。
地方活性化のお役にも立ちいとの思いで、国産木材を使用しています。
日本の木造在来工法の匠は、想定外を予測した長期利用を原点に、地震や風水に長期対応する工夫は当たり前と考えてくれています。
“匠の心”が世界から注目される日は近いと期待しています。
私たちが提供した物件は、先の東日本大震災の時も今回も被害の報告を受けておりません。
都心部の売地は、一般公開しなくても売却でき、地価は引き続き上昇しているため、収益物件の利回りは更に下がっていくと思いますが、30年ローンで頭金10%の場合、利回りは5.8%以上を求められと思います。
利回りが5%でも、頭金が20%、又は、返済期間が、40年以上であれば安心です。
都心部木造アパートの場合、維持費(税、管理費、空室リスク費、修繕費等)が3%程度必要ですから、そのあたりが投資としての限界ではないでしょうか。
立地については、たいていの場合、取得される方にこだわりがあるため、自己責任での選択となりますが、地盤、原状回復コストも大切な選択肢です。
私たちは、「バブルと健全資産」、「デフレと進化」とが混同しないための判断に必要な情報・資料を許される限り多く提供することを心掛けて参ります。
私たちは、“安心は究極の豊かさ”であると考えて進化を続け、進化によって得られる果実は、和を大切にしながらさらなる安心へ投資します。
大災害にあった時、「ここに居て良かった」と感じていただくためです。
2008年9月のリーマンショック後もそうでしたが、今回のユーロ問題後も、私たちのところに来られる方が増えました。
将来が見えない不安の中、都心でのアパート経営を、安心できる投資の一つと考えておられる方々だと思います。
「都心中古住宅(主にマンション)は過剰で、価格が下落し、賃貸料を下げても稼働率が下がり始めている。」との報道がありますが、その殆んどは耐震・不燃化が不十分であったり、老朽化している設備に不安のある中古物件が対象です。
中古住宅の販売時に、ホームインスペクション(建築検査)が普及してきていますが、東京には、耐震に問題のある老朽化建物は百万戸近くあります。
耐震・不燃化への投資マーケットは、数千兆円とも言われていますが、難しい問題が多くあり、半数以上は耐震診断すらされていません。
東京は、4年後のオリンピック・パラリンピックを前に、都心部インフラ整備の事業決定、着工が順調に進んでいます。新規計画の話も耳にします。
そんな中、売地情報が慢性的に少ない都心部は、土地の潜在需要が益々増えているようです。
地価は3年近く上昇を続けています。
都心志向の若年層も引き続き増えていて、私たちが提供しているワンルームアパートの賃貸料も上昇し始めました。
不動産の評価方法は、資産から資源へと変わっていますが、都心に土地資産を100年前から所有し続けてこられた方や企業の現在を考えると、これから100年所有される方や企業も、高評価されるのではないでしょうか。
世界一の安全都市を目指す東京への投資は、バブル崩壊の反動もあり、今、宝の山といえるかもしれません。
一方、2016年3月末 主要112行の預金687.6兆円 前年比 29.3兆円増 支払利息5,759億円
貸出金 493.6兆円 12.5兆円増 貸出金利息 6兆2,620億円 (7月5日帝国ニュースより)
新聞報道によれば、邦銀の海外投融資は400兆円以上で世界首位です。
しかし、国内の長期アパートローンに対しては、低い金利を求められることもあり積極的になれないようです。
私たちは、長期安定収入が見込める東京都心に、国産ヒノキを使用した準耐火構造のアパートを新築提供し、固定金利2%、50年ローンの提案をしていきたいと思います。
実質利回り4%以上(所得税を除く)を継続できれば、90%ローンにも対応できます。
実質利回り=表面利回り - (固定資産税等、保険料、空室リスク費、
清掃管理、修繕・リフォーム費)
一括借り上げシステムの信頼度が高くなっているため、空室リスクは下がっています。
定期的なメンテナンスとリフォームが必要です。
日本は、森林蓄積量が長年増え続けています。
私たちが、昨年の8月2日、このコラムで新国立競技場に国産木材を使用する夢を伝え、現実のものとなりました。
世界では、木造建物の高層化が一般化し始めています。
日本の木造建築は世界に誇れる歴史があります。木造ビル造りでも世界に認められる日が来ることは夢ではないのではないでしょうか。
参 考
・木材は、軽いという特性があります。
(ヒノキの比重は、およそ鉄の1/17、コンクリートの1/5)
・木は、人と環境に優しく継続できる資源です。
・防災のためには、森林整備は不可欠です。
・過疎地域の経済活性は、必ず進めなければなりません。
・CLT(直交集成板)、木材乾燥・不燃化等の技術が向上しています。
・木造建築は、工期短縮メリットがあります。
国産木材市場活性化へのハードルの一つは、林業の人手不足です。
私たちは、林業就労者の待遇が良くなるためのお手伝いから始めます。
私たちは、日本の美しい自然に包まれた”木の都東京”の夢を見ながら頑張ってまいります。