財政赤字、将来不安の中、
豪雪で始まり、3月11日に未曾有の大震災。放射能汚染と電力不足。
あちらこちらで豪雨。そして、早くも猛暑。
日本の2011年は、受難の年となっています。
被災地復興のためにも、頑張らなければいけない東京ですが、
地下鉄の照明は、今も半分のままです。
飲食店入店者の引けは益々早くなり、「食べ放題」の広告が目立っています。
工事現場は引き続き減少中で、車の渋滞は、ほとんどありません。
ターミナルの客待ちタクシーの列は、更に長くなってきました。
めっきり少なくなった折り込みチラシは、「半額セール」、「ポイント倍増」の文字が躍っています。
店舗・事務所テナントの入れ替わりは激しく、職探しの話題は減る気配はありません。
これが今の東京です。
そんな中、
ターミナルの元気な若者は、昨年よりむしろ増えているように見えます。
帰国されていた外国の方も、再来日し始められているようです。
“都心の住”に取組んでいる日本家主クラブへのアクセスは、増えてきております。
入居される若い世代の方々のライフスタイルへの提案と、不動産投資による将来設計を考えておられる方々への提案に共感して下さる方々が多くなっているのではないかと思います。
私たちスタッフは、“安心”と“調和”への提案を続けてまいります。
住宅は、エネルギーと同じように、環境問題と密接不可分の関係にあります。
有形、無形で多様化していますが、“資源”として、多くの点で共通しています。
■コストの3本柱
1.初期投資コスト
中・長期的に考えることが多く、短期的な利害と相反します。
2.メンテナンス・ランニングコスト
社会的責任とは不可分で、初期投資とほぼ反比例します。
3.原状回復コスト
環境面で特に大切ですが、負担が大きいこともあり、軽視されたり、
課題を先送りされたりします。
(住宅の場合は、地中物撤去・除去やアスベスト処理等)
■環境への対応
文化、経済に深く係っていますが、“安心”と“調和”を大切にします。
在来工法は、日本で1,000年以上生き残っていて、耐震性にも優れた実績があります。
私たちは、在来工法は“日本の宝“と考えています。
日本には、“誇れる工匠”が沢山いらっしゃるからです。
東日本大震災から1ヶ月半が経過しました。今も、体験したことがないような余震が続いています。
日本国内だけでなく、世界から多くの支援が寄せられています。残念ながら、未だに復旧・復興への明かりは見えません。
私たちが携わっているアパートに関しては影響はありませんでしたが、「東京はどうなるのでしょうか?」との質問は多くなっています。
その質問内容の大半は、マンションの老朽化・建て替え問題です。
築40年以上経過しているもの、オイルショック後の資材不足の中で建てられたもの、バブル時、人手不足の中で経験の浅い人達が携わった建物は、一日も早い安全確認・対応が必要だと思います。
一般的には、新築された時期が「昭和56年建築基準法施工令大改正」の“前”か“後”かが耐震基準の目安とされています。
この件について、全日本不動産協会から今年の初めに、「東京マンション政策への提言」として、小冊子が発行され業者へ配布されました。
その内容の一部は次のようなものです。
一方で、今回の大震災は、生活の原点を想い起こす機会になりました。
“スピード化”“快適へのリスク”。再検証が始まったようです。
東京は、安全都市に向けて更なる進化が期待できます。
私たちは、これからも“安心”と“調和”がテーマです。