銀河バンク


備えあれば“安心”…。
平成24年9月3日

昨年3月11日の東日本大震災から1年半経過し、13路線ある東京の地下鉄で一番新しい副都心線では、一日30万人近くが利用するようになりました。
トンネルは、常時、上や横方向から大きな土圧を受けても耐えられるよう設計され、地上の高架橋と比べると地震で壊れにくいため、柱が折れたり崩れるような被害はなかったようです。しかし、震災発生直後の地下鉄の停車状況は、駅で140本、駅間で121本、全列車が安全なところへ移動したのは、最大50分を要したとのことでした。平日の昼間でしたが、朝夕のラッシュ時なら状況は一変したことでしょう。

帰宅困難者は、300万人以上であったと報道されました。
携帯電話が使えず、公衆電話の長い列を予想できた方は少なかったようです。
災害時にどこにいるかが被災の大きさに直結することもあり、職住接近を大切にする人は増え続けています

日本中で、被害予測が、ますます大きくなっている中、9月1日・防災の日、東京では、直下地震を想定し、幹線道路の交通規制や地域の助け合いの訓練等があちらこちらで行われました。私たちが提供しているワンルーム入居中の若い方々は、災害時には欠かせない方々です

古いビルの耐震化が急がれていますが、莫大な費用がかかります。
都心木造住宅密集地域の火災も大きな問題となっていますが、そこには、災害時、高層建物の高い所にいるより、低い所にいる方が安心と考えておられる方が多くいらっしゃいます。
新築中の木造住宅は、基礎はRC構造で、駆体部分の準耐火指導も進んでいます。
東北地方でも、このような建物の多くは津波に耐えました

被災地の復興も大変大きな問題になっています。
東京には、地下室付きのビルが多くありますが、私たちの事業体験では、RC建物の現状回復(解体,撤去・処分)費用は、木造の3~5割多く必要です
特に商業地では、基礎が隣地に接していることが多く、工事費以外のリスクもあります。

私たちは、大災害に備え、 “壊れない”“傾かない”“燃えない”木造2階建という“安心”を選択し、進化していきたいと考えています。昨年の大災害でも被害は0でしたが、これからも瑕疵担保保険検査を始め、全棟第三者の事前・中間・完了チェックを受けてまいります。
私たちの提供する「アーバンプレイス」が“安心”のブランドといっていただけるための努力を続けてまいります。


“東京は、日本経済を牽引していかなければいけない”
平成24年7月30日

東京23区の人口が、平成24年6月1日 前年比5,468人増の9,003,238人となりました。(東京都総人口は、13,227,914人です。)
23区人口は、昭和31年1月 703.4万人でしたが、10年後の昭和41年6月には、200万人近く増え、893.6万人となりました。
その後、高度成長と共に、首都圏都市化は郊外へと広がり、平成8年4月には、792.9万人まで減少しました。
しかし、バブルの崩壊により日本の経済が縮小していきました。
東京はその間、都市部のインフラを中心に都市機能再生を進めました。
更に、“安心都市”を最大のテーマとした改革・整備に力を入れて来ました。
そして、昨年の東日本大震災後は、大災害対策を拡角度から最速スピードで進めています。
例)昨年までは、真夏になるとぬるま湯であった水道水は、水道管の深層への移設により、
今年は、この時期になっても冷たい水がでます。
住宅の耐震化が、本格化しています

今回の発表では、23区の人口が、15年で100万人余り増の900万人超となっていますが、夜ターミナルに集まる若い方々の増加から、数字以上に感じます。
今の経済情勢から、これからも“安心都市”に向け、職住接近が更に進行して行くでしょうが、この流れがどこまで進むかは分りません。私たちは、少なくても10年以上続き、23区の人口が1,000万人になる日は、そんなに遠くないのではないかと考えます。
その根拠として、いくつかの点に注目しています。

  1. 東京でも、島部・郡部の人口は減少していること。
  2. 都心に多くある、カプセルホテル(1泊2,500~3,000円)や、ネットカフェ(1ナイトパックは1,500円くらい)の仮住者は、転人予備軍であること。
  3. 住居の移住時期は、3月、4月に集中していること。
  4. バブル崩壊後止まっていた都心再開発が本格化してきていること。
  5. 外国人はそれ程増えているわけではないなかで、投資対象になっていること。

    加えて、このコラムで幾度となくお伝えしたように、東京都心の住宅は、耐震対策投資のこともあり、需給のバランスは、全体的には安定してきていて、在庫は適正水準にあると考えます。

東京は、日本全国から郷土愛の強い方が集まっていて、やさしく受け入れてくれる街です。
“安心都市”東京は、日本経済再生のため、“安心日本”をテーマに日本を牽引していなければいけません。
私たちも、その一翼を担っていきたいと思います。


“不動産取引活性化が財政再建の切り札?”
平成24年7月8日

7月2日、国税庁から本年1月1日時点の路線価が公表されました。
路線価は、相続税や贈与税の算定基準となるもので、借地と底地の割合基準も示されています。
市街地の道路に面した土地の取引事例等を参考に出される権威あるものです。以前は、土地取引において実勢価格の基準として広く利用されていました。しかし、最近の土地取引においては、路線価はあまり参考にならないことも多くなってきました。
例えば、街道沿いの20~50坪の土地の場合、以前は主に自家使用目的ビルとして多くの需要があり、それなりの評価でしたが、現在は実勢価格の方が低いことさえあります。
逆に、狭い路地に接した土地は、中野区のようにセットバックが急ピッチで進んでいて、路線価が実勢価格より異常に低いこともあります。
ディベロッパーの動きが活発になれば、道路幅員が容積率・高度斜線に連動(下記参照)していることから、将来への期待感も含めて変わってくると思いますが、取引事例法は、世相の早い変化への対応が難しくなってきているところもあります。
有効容積制限=接面道路幅員×商業系0.6   住居系0.4
道路斜線規制=接面道路幅員×商業系1:1.5  住居系1:1.25 幅員12m以上除外

税に関しては、もう一つ、一筆毎に市町村の台帳に登録されている固定資産税評価額があります。地方税最大の安定財源の算定基準となっているものです。
これは、私たちの事業収支では必ず連動します。
登録免許税の算定基準は登記費用に
不動産取得税の算定基準は取得費用に
固定資産税・都市計画税の算定基準は維持経費に
固定資産税・都市計画税…………地方税収の約50%
平成11年(ピーク時)   10.62兆円
平成22年         10.12兆円
この他、印紙税、譲渡所得税等は、不動産取引活性化により消費税とは関係なく税収増に繋がります。
特に不動産譲渡所得は、土地が上昇すれば譲渡益下落すれば損金となります。


登録免許税収(国税)税)平成 元年  10,103億円
不動産取得税収(地方税)平成12年   5,949億円
不動産取得税収(地方税)平成 4年   6,695億円
不動産取得税収(地方税)平成23年   3,330億円
印紙税収(国税)地方税)平成 9年   16,811億円
不動産取得税収(地方税)平成23年   10,240億円
土地譲渡所得税に関しては、バブル発生以降損益通算内容等、税制が何度も改正されてきたこともあり、ピーク時にどれほどの額であったかは、滞納額を含め実態は分かりません。「現在は、ピーク時の10分の1以下ではないか。」と分析する人は少ないようです。

不動産取引活性化
は、財政再建と多くの国民の将来不安解消に貢献すると考えています。