世界は、金融危機というより、金融戦争と考えた方が分かりやすいほどです。
インフレによる結末が現実味を増してきているのでしょうか…。
産業革命から2世紀半、便利・快適に豊かさを求めた経済・産業構造と金融システムに“大きな変化”が起きていると見る人は少なくないようです。
“21世紀は、安心・安全がテーマ”で、日本の出番です。しかし、受益と負担という難しい問題があり、メジャー産業となるにはまだ多くの課題があります。
そんな中、「土地の評価額を教えて欲しい。」との相談が増えてきました。
私たちの事業対象となる物件であれば、購入希望価格としてすぐに提示していますが、売られる方のご希望が、ジワジワ上昇しています。従って、取得したい時は、価格面の妥協をしなければならなくなっています。
不動産取引がそれほど活発でない中ですが、都心新築収益物件(建物付)を今取得されている方は、過去に例がないほど恵まれているのではないかと感じています。
その根拠は、回避が難しいとされる収益不動産のリスクに対し、下記のように安心感につながる現状が重なっているからです。
<建物付都心収益物件の取得チャンスといえる現状>
(1)長期在庫・価格調整効果もあり、インカム(収入)が安定してきている。
(2)リーマンショック前の一時期を除き、20年以上続いた平均地価の下落は、昨年暮が底で、
地域によっては上昇が始まり、キャピタルロス(資産の目減り)リスクが低くなっている。
但し、使途が限定的で使い勝手が悪い土地や新規規制対象地は、依然不透明です。
自家使用の場合も含めて、使途のチェックが重要だと思います。
(3) 建物付不動産融資に金融機関が前向きで、借入金利は史上最低水準にある。
(4) 東日本大震災以後、建物の安全基準が基礎を中心に更に強化され、
現在建築されているものは、厳しい検査を受けている。
(5) 緊縮財政の中、インフラ整備が急ピッチに進んでいる。
東京都心で、この現状がどれほど続くか分かりませんが、不動産取引が活性化することは、今の日本経済状況を考えると、逆流しているとは思えませんので、私たちも、少しでもお役に立てるための努力を続けてまいります。
10万円を預金する人は、1%の利息収入に満足されています。
10兆円を投資する側は、10%以上のリターンを追及します。
コツコツ働く人は、家族が生活できる収入に感謝します。
おおぜいの人が働く企業は、蓄えと拡大できる収益を目指します。
世界がまる見えになってきている中、東京に収益物件を求めに来ておられる方の多くは、資産を増やすというより、将来の安定収入を考えて投資されているように思います。
収益物件は、利回りがベースになるわけですが、「表面5~10%」と考えられるのが一般的です。
収益のみに課税される預金等と比べれば高いようですが、不動産は、所有しているだけで2~3%の維持費(ほぼ半分は税)が掛かります。
他に、取得時・譲渡時にも収益に関係なく3~5%の経費(約1/4は税)が必要です。
これを不利と見られる方も多いようですが、私たちは、表面5%を超える安定的な不動産投資は、それほど難しくないと考えています。
それより、「出資金が将来(例えば30年後)、下落してしまうだろう。」という、長く続いているデフレマインドが問題ではないでしょうか。
しかし、そのリスクチェックも、それ程難しいとは思いません。
「時代が変わっても、投資利回りはそれ程変わらない。」からです。むしろ、大きく上下している時は、“警告期”とみるべきだと考えます。
但し、自家使用の場合も同じですが、処分コストや法令の改正については、考慮しておかなければなりません。
世界がまる見えになってきて、“東京の不動産は、貴重な資源・資産である”と考えておられる方が、更に増えてきていることを実感しています。
先日、私たちが所属している不動産協会から「明るい未来を目指して」という、協会誌特別号が届きました。そこに「これから10年の不動産と東京」という記事が掲載されていましたので一部を紹介します。
私たちも、不動産の在庫調整が終わっている東京は、首都直下地震を受けても、その後は再生復興景気で、地価,賃料共に上昇すると考えています。
防犯・防災対策でも世界一を目指している東京は、過去の大災害,大変化の経験も生かし、想定外とならないための、ライフラインの耐震化、非常時の対応等急ピッチで進めています。
私たちの周りでも、以前、新宿・中野の一部で大雨毎に神田川が氾濫していましたが、護岸工事の他、環状7号線地下調整池が完成し、その後の氾濫は一度もありません。
明治通り・山手通りの拡幅(重層)工事は、驚くほどのスピードで進行しています。
都心住宅密集地域の車両通行が問題視されていますが、私たちの事業現場だけでも、既に1,500m2以上セットバックしました。道路への無償提供にとり、狭い道路の拡幅も進んでいます。
放射能汚染に関しては、私たちもそうですが、多くの方々がいたるところで測定していて、早期解決されていることが安心に繋がっているようです。
自前発電が静かに進行していることも明るい材料です。
私たちは、平成20年からすべての建物を準耐火構造にしています。
今年から、放射能汚染検査も実施しています。
建売事業に於いて、小規模事業者の保険負担の大きさが指摘されていますが、第三者による検査・保険は“安心”に繋がるため、私たちは、1棟毎個別加入しています。
下記は、私たち最近30現場の、規模と負担の内訳です。
(ワンルーム1世帯は、1戸としてカウントされます。)
合計地積(道路提供分を除いた正味) 4,147m2 (1現場の平均規模124.4m2)
総 戸 数 386戸 41棟 (1現場1~3棟で、平均戸数 12.8戸)
地盤調査費 1,322,250円 (1現場の平均調査費 44,075円)
地盤改良費 39,367,250円 (1現場の平均改良費1,312,241円)
住宅瑕疵担保保険現場検査費 1,958,980円 (1現場の平均検査費 65,296円)
※住宅瑕疵担保保険現場検査とは、配筋等の基礎が適正であるかの検査と、
構造が適正であるかの中間構造検査のことです。保険会社が行います。建物完成後は、消防、建築指導の一般検査があります。
瑕疵担保保険金額 77億2,000万円 (1現場の平均保険金額2億5,733万円)
※住宅瑕疵担保履行法により、ワンルーム1世帯につき2,000万円、
1棟10世帯の場合、2億円の加入が義務付けられています。
瑕疵担保保険料 10,101,620円 (1現場の平均保険料336,720円)
※前記法により、10年間の保険料は、ワンルーム1世帯につき 26,170円
1棟10世帯の場合 保険料は261,700円になります。
※平成21年10月1日施行され、全棟加入していますが、本日まで、保険金の請求は1件もありません。
アーバンプレイスは、“壊れない”“傾かない”“燃えない”ため、
そして、“安心”のための、進化を続けてまいります。