銀河バンク


都心アパートへの投資利回りは下がっていく
平成27年9月5日

新築アパート取得価格と利回りの推移

拡大
◎平成18年以降は、空室リスク対応のため対象地を都心中心にしました。
そのため、本図の基になる平均賃料は、一時的なものを除いて大きく変わっていません。

■建築代の動向
東日本大震災による影響は、物不足、人手不足だけではなく、
行政指導の安全基準も大きく変わりました。
代表的なもの…地盤,基礎,構造に対する考え方。
職人の不足は続いていますが、建築代は安定し始めています。

■地価の動向
都心部の売地情報は益々減っていて、現在はバブル崩壊後最も少なく感じます。
長期間動けなかった潜在需要者が動き始めています。
オリンピック・パラリンピック開催後も、地価は安定的に上昇すると考えます。
地価が10%上昇すると、取得時の投資利回りは0.5%程下がります。

■賃貸料の動向
バブル崩壊後下落が続きましたが、都心部に関しては25年に下げ止まり
現在は設備が充実しているものから上昇し始めています
都心部の低賃料アパートは、物件が不足しています。
入居申し込みは、時期によって大きく変わります。
募集開始から成約までの期間
12月~3月………平均20日くらい
5月~8月………平均2.5ヶ月か、それ以上
募集時期による設定賃料差は、3~5%あるようです。

■金利の動向
私たちの専門外ですから、一部の方からの聞き取りによりますと、「現在は、史上最低金利」とのことです。

【参 考】
リーマンショックによる株価暴落後、私たちが提供しているアパートの需要は増えました。


新国立競技場に日本の木材を
平成27年8月2日

「欧州は“鉄”の文化」、「中国は“土”の文化」に対し、「日本は“木”の文化」と言われる方もおられます。
日本には、京都を始め、観光地に数多くの古い木造建築物が残されているからだと思います。
中でも1,200年以上も前に造られた東大寺は、世界に誇れる高度な技術による木造建物と言われていますから、なる程と思います。

現在使われている国産木材は育成されたものが主で、日本の風土に適したものです。
その木を使った木造建築は、度重なる大災害から多くのことを学びながら、不燃化、耐震化等、安全施工への進化を続けています。
残念ながら、安全・快適への進化が話題になることは少なく、その内容を知る人もあまりおられません。

一方、日本は、鉄の生産では、中国についで世界第2位で、2/3は輸出しています。
しかし、原材料は1/4がリサイクルによるもので、ほとんど輸入です。
舶来工法による鉄を使った建物は、接着技術、機械・工具の進化に加え、炭素繊維等による軽量化が進んでいますから、1,000メートル級建物が登場するのは時間の問題だと思います。

[参考] 鋼鉄の比重=7.8 炭素繊維の比重=1.8 ヒノキの比重=0.4

私たちは、「木造建築“天まで届け”」と、集成材の一種CLT(Cross Laminated Timber)の進化による木造建物高層化の夢を見ています。

今、新国立競技場の建設が、大きな問題になっていますが、巨木があちこちにある日本なら、天まで届かないまでも、競技場くらいは、木で造れると考えます。
隣は“神宮の森”と“御苑”です。
大型木造ドームとなれば、今はまだ現実的ではないかも知れませんが、少しでも多くの国産木材を使い木のイメージのものが出来れば良いなと思います。
地方再生への波及効果を、長期国策として期待しています。

私たちは、東京23区内、主に都心部に木造新築アパートを提供していますが、“安全は絶対”で、快適・メンテナンスコスト・維持コストの効率はセットで考えます。
“夢”も周りの“環境”も、時代と共に変わるため、高利回り収益不動産を探しておられるオーナーと安くて快適を求められる入居者様最前線の声に耳を傾けながら、双方の満足を追求しています。
同時に、程よい“国産国消”も大切にして行きたいと思っています。


東京は、不動産バブルのアレルギーから解放された?
平成27年7月7日

7月1日、平成27年分の路線価(相続税等算定基準)が公表され、都心部地価の安定的な上昇が鮮明になってきました。
私たちの事業エリアでも、この1年半で10~15%程上昇し、現在も上昇しています。
都心部商業系の土地は、容積率・道路斜線等から高度利用が可能で、立地条件も良いことから、再開発が進んでいる地域は、付近の住居系より10倍以上高い評価を受ける所もあります。
場所によっては、事業用不動産の稼働率と賃貸料も上昇し始めています。
収益還元評価から、需要が安定していて換金性の高い資産となってきました。
20年以上続いた「減っていく資産」から、「安全な資産」に変わってきたようです。
一方で、興味はあっても「バブルが心配」と思っておられる方や、「2年以上前の価格をイメージ」されている方も少なくありません。

土地の実勢価格についてふれてみます。
不動産取引業者が不動産の売却を依頼されると、公開を義務付けられます。
しかし、古家付き売地等の場合、ほぼすべての売り主の方が、一般公開することを嫌います。
従って、エンドの方には情報は伝わりにくく、業者買いが多くなります。
そんなこともあり、土地の適正価格を知ることは、難しいと思います。
目安として、路線価、固定資産税評価額、公示価格がありますが、いずれも実勢価格とはタイムラグがあります。
今も、取引事例法による評価が一般的ですが、バブルの体験から、危険だと思います。
上昇が続き始めると、“ずっと続く”と思ったり、下落が続くと“下がり続ける”と思うのは良い判断とはいえません。
私たちは、現状での活用とそのコストに、最大限有効利用された場合の、果実利回りを基準にして土地価格を決めます。
同時に、今後「地域ぐるみの有効利用が期待できるか」の判断も加えます。
金利や税制 で、実質利回り・損益分岐点が変わることも、その時々の重要な評価基準です。
都市部の今は、どちらかと言うと売り手市場で、「安くは売らない。」が続いています。

東京では、バブルの心の病から、やっと解放されてきたようですが、苦い教訓から預金や含み資産を確保し、 出来るだけスリムにしておく(過剰投資、過剰在庫にならない)と考えておられる方が一般的のようです。
一方で、「買いたくても借りられない。」
「不動産は怖い。」など、依然バブルの後遺症が続いている方も少なくありません。
潜在需要者がどれほどあるかわからない。」それが、今ではないでしょうか。