神宮の杜と新宿御苑に囲まれた新国立競技場が、日本だけでなく世界からも注目されることになりました。8月2日付当コラムで見た夢が叶いました。
来日観光客が大幅に増えていますから、これを機に、多くの観光地で日本の木材の素晴らしさが改めて注目されると思います。
同時に、日本が“木の文化”“木材資源大国”として再評価されるでしょう。
新国立競技場に、お伊勢さんの神宮杉や東照宮の日光杉等多くの観光地の木材が使われたら、木を通じてその観光地も再評価されるでしょうし、地方活性化への新しい道も期待できます。
私の故郷である兵庫県但馬は、先日、「但馬牛」にGI
(地理的表示登録)マークをいただき、養父市は、昨年、「国家戦略特区」の指定を頂きましたが、市の84%が森林です。
CLT(直行集成材)やLVL(単板積層材)が進化していることから、千載一遇の林業再生のチャンスです。工期という高いハードルがありますが、お役に立ちたいと思います。
※CLT=Cross Laminated Timber LVL=Laminated Veneer Lumber
しかし、林業就労者の不足が心配です。
人が集まるためには、スポーツ界や芸能界のように、成功者への華が求められます。
若い世代は、3K労働が嫌いといわれますが、林業にも華があり、高所得のチャンスがあれば集まって来られます。
多くの女性が結婚の相手の目標とされる、男らしいという意味をこめて“華の林業”という言葉を提案します。
機械化が進めば、地域の高齢者の生き方を変えることも出来ます。
日本の林業復活が、地方再生だけでなく、世界最大の難題とされている地球温暖化問題解決のための大きな一歩となることも期待します。